弊社施設園芸用ハウスにて、9月からの次作栽培にて、2社の「環境モニタリング装置」を使用した試験を行う予定です。
この試験では、農産物の環境と病気の関連性の実証試験を予定しています。
通常、環境モニタリング試験では、次作の環境制御コントロールを使用した、農作業の効率化での制御データの収集が殆どで、農業従事者の負担軽減が最大の目的です。
もちろん、上記の目的が一番ですが、今回はもう一つ目的が有ります。
今回のモニタリングでは、負担軽減策以外に、得られたデータと病気の関係性を見つけたいと考えています。
現在ネットで検索すると、病気の発生の原因の一つとして、温度や湿度などの環境で増殖するとの記事を見かけます。
実際に、私も以前農業従事者の負担軽減策の一環でデータを収集した際、得られたデータを集計した時に、飽差と灰色カビ病の関連性が有る事に気付きました。
しかし当時はまだ、データ数や指標が少なかったので、今回実証出来れと考えています。
使用する装置は、ARP社製の水分センサーを使用したモニタリング装置とfamo社製の「ハウスファーモ」の2つの装置を使用してデータ収集予定です。
ARP社の水分センサーは、当時国産初の水分センサーとして「WD-3」シリーズが販売されていまして、現在「WD5」シーリーズも販売されています。
このセンサーの特徴は、水分値を水分率で表し、センサーを設置した直前から随時連続したデータ測定が可能で、データ収集がし易いセンサーでした。
校正が不要な防水仕様で使い易いセンサーで、各種装置メーカーに使用されている実績あるセンサーです。
その水分センサー「WD5」では、水分値とEC値そして土中温度などのデータを収集する事が出来て、今回は、そのセンサーを3個使用し、データは、本体のメモリーに保存され、WIFIにてネットでデータをダウンロード出来ますのいつでもデータを見る事が出来ます。
次に、famo社の「ハウスファーモ」の今回の仕様は、気温と湿度そして飽差、土中温度と生長点温度と照度そしてCO2とEC値と土壌水分のデータを収集出来る製品です。
この様な装置の場合、通信費が別途発生しますが、この装置の通信費は無料で、本体を購入すると、貸し出しの「ファーモアンテナ」で、測定したデータをクラウドに送り、そのデータをスマトフォンのアプリで、無料で見る事・保存が出来ます。
そして長距離通信が可能で、本体とアンテナの設置場所や電源も本体に内臓で、外部から電源を接続しなくても良いので、設置場所に困りません。
合わせて、収集したデータは、共有可能で、複数人でデータを見る事が出来ます。
以上が装置の簡単な説明で、この2社の製品で1シーズンのデータ収取を予定しています。
作物は、「スナップエンドウ」になります。
このホームページでも、測定試験の状況を随時報告しますが、最新情報は、SNSでも紹介したいと考えています。